「人類のアゴは退化している」
特に90年代以降に生まれた人は顔が小さい人が増え、スタイルが良くなった、との声も。
しかし、小顔が増えたのには「ある理由」が関係しているのを皆様はご存知でしょうか?
顎が退化して「アゴ無し」の人が増えた
人類に小顔の人が増えた理由のひとつとして、顎が退化して「アゴ無し」の人が多くなった
という説があります。
つまり、「顎がしっかり成長せず、子どものような未発達の顔立ちのまま大人になってしまった人」が増えたのです。
太古の昔、原始人は木の実や乾燥肉、干物など硬い物を食べて顎がとても発達していたと言われています。
また、原始時代ほどではないにせよ、昭和30年代ごろまでの日本は今と比べて硬い食べ物が多く、日本人はしっかり顎を使って食事をしていました。
しかし、今ではパンやパスタなど食の欧米化や食べやすいインスタント・レトルトフードが一般的になったほか、人々の嗜好としてやわらかい食感の食べ物が好まれる傾向にあり、現代の日本人は噛む力がどんどん衰えてきています。
そして、噛む力が衰えた日本人は顎が退化し、いわゆる「アゴ無し」の人が増えたと言われています。
「アゴ無し顔」がひきおこす問題点
顎が退化した「アゴ無し小顔」の人が増えた現代人ですが、小顔だからと言って良いことばかりとも限りません。
アゴ無し顔の人(アゴ無し顔の子ども)は以下のような問題が発生しやすいことが明らかになっています。
・鼻呼吸がしにくく、口呼吸になる(口呼吸がさまざまな障害をひきおこす)
・唇が突き出し下顎がひっこんだ「アデノイド顔」になる(=アデノイド顔貌(がんぼう))
・歯並びが悪くなりやすい(受け口やがちゃがちゃ歯の原因になる=歯を磨きにくく虫歯や歯周病にもなりやすい)
・鼻づまりが慢性化する(鼻声になる)
・いびきをかきやすくなる(睡眠時無呼吸症候群をおこす引き金になる)
・口呼吸になることで脳に酸素が行きわたりにくくなり、学習障害がおきやすい
・物を飲み込む力が弱いため乳幼児期にミルクや母乳を十分に飲めず、成長障害が発生するおそれがある
いかがでしょうか?
こんなにたくさんの問題があると、「アゴ無しでも小顔だから良いや」なんておちおち言ってられないカモ?
アデノイドとアゴ無し顔の深~い関係
また、上記の症状をひきおこす理由として、アゴ無し顔の人(アゴ無し顔の子ども)が顎が発達しないのは幼少期のアデノイドの肥大が関係しているケースが多いです。
アデノイドとは咽頭扁桃(いんとうへんとう)の英語名です。
免疫機能を持つリンパ器官で鼻腔の奥にあります。
5歳ごろにもっとも大きくなり、15歳以降は正常な大きさにもどります。
アデノイドの肥大は生理的肥大で自然なことであり、誰にでもおこる現象です。
5歳ごろにもっとも肥大し、ピークの大きさになります。
しかし、子どもによっては通常の肥大の度合いを超えて病的にアデノイドが大きくなるケースがあります。
なお、何が原因でアデノイドが病的に大きくなるのかについてはまだ解明されていません。
アデノイドが肥大すると鼻の空気の通り道が狭まるため、息のしづらさから口呼吸になる子どもは多いです。
肥大したアデノイドは8~9歳ごろを境に縮小し始め、15歳になるころには正常な大きさ(5歳ピーク時の大きさの1/3~1/4)にもどります。
このとき、通常であればアデノイドの縮小とともに口呼吸のクセも改善されるのですが、子どもによっては8~9歳を過ぎた後もクセが抜けず、口呼吸を続けてしまう場合があります。
そして、慢性的な口呼吸によって、本来であれば鼻呼吸で鍛えられるはずの顎まわりの筋肉が退化し、アゴ無しのアデノイド顔になってしまうのです。
アゴ無し顔は治せるの?
問題が多いとされるアゴ無しのアデノイド顔ですが、あきらめるのはまだ早い!
アゴ無しの人でも顔立ちを改善する方法はたくさんあります!
ここでは大人と子ども、それぞれの治療法についてご説明します。
[大人のアデノイド顔の治療法]
成長した大人の場合、すでに骨格が形成されているため、自力でアデノイド顔を治すのは不可能です。
(スミマセン、言葉の勢いの割にいきなりくじけそうなことを言ってしまって・・・)
原則として、医療機関(歯科or口腔外科)での治療が必要になります。
・歯列矯正
・顎の骨を切る外科手術+歯列矯正(症状が重い場合)
[子どものアデノイド顔の治療法 ~自力で治す方法~]
顎の骨格が未形成の子ども(乳幼児~中学生くらいまで)の場合、軽度のアデノイド顔であれば色々な方法を使って自力でアゴ無し顔を治すことも可能です。
・口呼吸をやめ、鼻呼吸にする
・硬い物を食べたり、よく噛んで顎のまわりの筋肉を鍛える
・あいうべ体操をする(口のまわりの口輪筋を鍛える)
[子どものアデノイド顔の治療法 ~歯科で治す方法~]
歯科の治療では食べ物をしっかり噛む、飲み込むといった口腔機能を鍛えるMFTトレーニングや歯列矯正でアデノイド顔の改善にアプローチします。
・口腔機能トレーニング(MFT)
・歯列矯正
[子どものアデノイド顔の治療法 ~耳鼻咽喉科で治す方法~]
耳鼻咽喉科の治療では鼻づまりの原因となるアデノイド肥大を薬を使って解消したり、外科処置によってアデノイドそのものをとりのぞく手術を行います。
・鼻炎の治療
・薬を使ってアデノイドを小さくする
・外科手術によるアデノイド除去
顎の退化をチェックしてみましょう
顎の退化がひきおこすさまざまな問題点についてお話しました。
ぜひ、この機会にご自身のお顔、またはお子さまをお持ちの方は子どもの顔立ちが顎の退化したアデノイド顔でないかどうかをチェックしてみてください。
もし、アデノイド顔のおそれがあるときには、歯科や耳鼻咽喉科で診察を受けることをおすすめします。
自分の先祖・子孫の顔がわかるアプリ「タイムトラベラー」
このカメラアプリにはボタンが5個ついています。
起動時は初期設定の「現代」です。
そして「古代」「中世」「近未来」「未来」のボタンがあり、それを押すことによって時代時代のアゴの状態を予測して顔(縄文顔・未来顔)に変形します。
それはあたかも、タイムマシーンに乗った感覚です。
ぜひダウンロードして挑戦してみて下さい。
Android無料アプリ「タイムトラベラー・カメラ」の使い方
1、トップ画面の「カメラ起動」ボタンを押します。
2、初回だけカメラの許可を求められます。
3、起動時は「現在」の顔が表示されます。
4、見たい時代のボタンを押します。
5、必要であればカメラ撮影で画像を保存してください。
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